極上の他人
「それは、明日行ってみればわかりますよ。きっと、輝さんはあまりにも幸せすぎて泣いてしまいますよ。あ、俺もそんな輝さんの姿を見たいから覗きに行こうかな」
くすくす笑う千早の言葉も、やはり俺には理解不能で、覗きたければ覗きに来い、とふと思う。
というより、どういうことなのかはっきり言えよ。
そんな俺の気持ちがわかるのか、千早は首を横にふると慌てて呟いた。
「史郁ちゃんの計画を邪魔するわけにはいかないんで、俺は黙っておきますけど。
とにかく、輝さんは明日ちゃんと展示場に行ってくださいね。
絶対、嬉しくて泣きますから」
「……なんなんだよ、一体」