極上の他人
その日の俺は、史郁が経てきた苦しく悲しい過去に思いを馳せながら、この先も彼女を愛し続けると再び心に誓った。
そして。
史郁のメールや千早の意味深な言葉に混乱しながら、長い夜を過ごした。
けれど、そのことに不安を感じることはなく、むしろ、今すぐにでも史郁が俺の懐に飛び込んでくるような、温かい気持ちも感じていた。
眠れない夜を過ごした翌日の夕方。
赤い夕陽が映りこむ池の上の橋で、俺は生涯忘れられない言葉を史郁から聞かされた。