極上の他人
そう言えることも、私が強くなったということなんだろうかと、さっきまで、くよくよ、ぐちぐちと悩んでいたことがまるで嘘のように思う。
輝さんにかかれば、私の気持ちを浮上させることなんて、容易いこと。
振り返れば、私の人生の中で、私が一番強くなれたのは輝さんにプロポーズした時だったのかもしれない。
あとは輝さんの腕の中に守られながら生かされているような。
自分からプロポーズできるに見合う実績をあげたくて、ひたすら賞を獲ることに気持ちを注いだあの頃。
だけど、仕事を頑張ったゴールには、輝さんとの幸せな未来があると信じていたから、自分の実力以上の力を発揮できたと自覚している。
相模さんに言われたように、私の中に底力があるのかもしれないけれど、それは輝さんとの幸せにつながるものでなければ発揮できないという面倒な底力。
結局、仕事よりも何よりも、私は輝さんが一番大切ってことだ。
どれだけ仕事で成果をあげて自分自身を成長させたとしても、その気持ちを忘れていては本末転倒だ。