極上の他人
そして、ようやく明日は4号店のオープン。
事前に招待状を送らせていただいた方々だけを招く特別な日。
私も仕事を終えた夕方に駆けつけるつもりだけど、聞くところによると有名な俳優さんや画家さん。
そして、もちろん相模さんもいらっしゃる予定だ。
そんな大切な日を明日に控え、輝さんには私の愚痴やグズグズに付き合う余裕なんてないはずなのに。
「コーヒー、淹れてから時間が経ったから味が変わったかな。どうする?淹れなおすか?」
特に焦る様子も緊張する様子もない輝さんが、私に視線を向ける。
「コーヒーなんて、いいよ。明日の準備は大丈夫なの?お店に様子を見に行かなくていいの?」
焦る私に、輝さんは小さく笑うと、私の頬を指先ですっと撫でた。