極上の他人



「大丈夫だよ。4号店ともなれば慣れてるし、バイトの顔ぶれはこれまで『マカロン』で働いていたベテランばかりを呼んだから。俺がいなくても無事にオープンできるんだよ」

「だけど、輝さんにとっては特別なお店なのに……」

「ああ。確かに今までにないシステムの店だし、設計は相模恭汰さんだしな。特別といえば特別だけど。俺にとっては史郁とこうして一緒にいる時間を割いてでも欲しい特別なんてないんだ」

何度見せられても慣れることがない優しすぎる表情を向けられる。

輝さんは照れる私を面白がるように肩を震わせ、じっと私を見つめる。

眩しそうに私を見るその瞳の黒い部分には、同じような表情で輝さんを見る私がいる。

私って本当に輝さんが好きなんだと、当然の思いを実感して頬が熱くなる。

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