澪ちゃん恋をする

怖いよ… 【澪side】



今…何時なんだろう。

寒いし、暗いし、怖いよ…。

ずっと助けを呼んでいたけど誰も来ない。

見回りの先生もきっとここまでは来ないだろうな。

葉月も玲次もおばさんもおじさんも心配するかな?

そう思って椅子に腰掛けて机に顔を伏せた。

だんだんと寒さが増してきた。

だって11月だもん。

手先が冷たい。

一人は…怖い…。

そう思ったらあたしの目から暖かいものが溢れ出した。



「…っっ」



いつものように助けてよ。

…玲次。

そう思った瞬間、準備室の外から足音がした。

そしてガチャリと鍵が開く音がしてドアが開いた。

< 366 / 417 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop