北条くんの日常
小一時間ほどしてランジェリーショップから出て来た姉はニヤニヤと話しかけてきた。
「そういえば、高梨ちゃんにプレゼント買ったの?」
「あ」
しまった、料理ばかりに目が言って忘れてしまっていた。どうしよう。
「あー我が弟よ、呆れるわー」
ものすごい見下した目でみてくる。
「き、今日!今日買おうと思ってたんだし!!」
「ハイハイ、そこ誤魔化さない!仕方ない、お姉様が雑貨屋に連れて行ってあげよう」
苦し紛れの言い訳も姉にはお見通しで、でも、その申し出はありがたく、連れて行ってもらうことにした。