北条くんの日常


それは、ステンドグラスみたいなものがついたキーホルダー。

ステンドグラスのガラスの部分が淡い青で、表面がデコボコしていて、動かすと時折白色が現れた。

その様子は高梨がいつも眺めている風景に似ていて、

「へぇーなかなかセンスいいじゃん」

姉からはお褒めの言葉をもらった。

「でも、だったらこっちの方がいいかも」

そう言って姉が渡してくれたのは、同じものがついたネックレス。

「女の子は肌身離さずつけれるものが嬉しいと思うよ」

少しさみしそうな顔をして、姉が教えてくれた。
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