続・危険なキス
「川崎さん、すみません。
迎え、来てくれたみたいなんで」
「え?迎え?」
あたしの言葉を聞いて、その視線をたどる。
そして目の前に停まっている車を見た。
「あー……そっか」
「はい。じゃあ……」
あたしはぺこりと会釈をして、窓も開かないその車へと近づいた。
助手席に回って、そっと扉を開けると……
「……」
想像した通り、
物凄く不機嫌な顔をした湯浅先生が乗っていた。
「迎え……来てくれたんですか?」
「……ああ」
受け答えは、ごく普通。
だけどピリピリと醸し出すこの不機嫌オーラをどうにかしてもらいたい。
車は、そのまま発進した。