続・危険なキス
 
しばらく沈黙が続いたままで、
あたしは先生が口を開くのを待っていた。


一台の車が通り、そんなあたしたちをライトが照らす。

だけどそれは一瞬で、すぐにまたあたしたちを暗闇が覆った。




「………紫乃……」




ようやく先生の口が開かれる。


少しぼーっとしてしまっていた意識をハッとさせ、先生へと振り返った。



「はい」



あたしの返事を聞いて、ゆっくりと先生もあたしへと振り向き、そっと身を乗り出す。



「んっ……」



そしてそのまま、深く口づけてきた。
  
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