続・危険なキス
「母親、大丈夫か?」
「はい。さっき連絡入れておいたので大丈夫です」
時間は夜の9時をまわったところ。
先生は、今度こそ車であたしの家まで送ってくれて、家から少し離れた場所に車を停めていた。
「悪かったな。
大人気ねーことして」
「ふふっ……。
でも嬉しいですよ。先生に嫉妬されるの」
「……うるせぇ」
あたしの返事に、バツの悪そうな顔をする先生。
あたしよりもずっと年上なのに、そういう顔をされると可愛いって思ってしまう。
「先生、明日日曜日ですよ?」
「そうだな」
「バイト、入れてないです」
「へー」
あたしが何を言いたいかなんて、先生は分かってる。
だけどそれ以上言ってはくれない。
あたしもあまり素直な性格じゃないけど、今日は先生がいっぱいヤキモチを妬いてくれたから、今度はあたしが口を開いた。