続・危険なキス
マンションの前の石段に座り込むあたしを
道行く人がチラ見をしては通り過ぎていく。
携帯を握り締め、ただ先生からの返しがあるのを待っていた。
何度も電話をしようと思ったけど
きっとそれじゃダメで……。
先生が、自ら踏ん切りをつけてきてくれないとダメなんだ。
「はぁ……」
手袋持って来ればよかった。
3月の夜は、真冬が過ぎ去ったと言ってもまだまだ寒くて
手袋を忘れたあたしの手は、悴んで指もまともに動かせない。
このまま眠ったら、凍死するかも……。
そんな域の寒さだった。
「………ねぇ」
そんなとき、ふと頭上から声が聞こえた。
寒さでうまく動かせない頭を、ゆっくりと上げた。