続・危険なキス
 
「ゃっ…だっ……ぁっ……」


濡れた髪が、さらに紫乃の厭らしさを引き立たせていて、
アルコールのきいた俺の体も余計に熱くなる。


乱れる紫乃が愛しくて、
壊れてしまえ、と思う自分がいる。


俺なしでいられなくなればいい。

自分から求める女になればいい。


本気じゃない抵抗は、俺の欲望を余計に引き出すだけで、
強く深く紫乃を抱いた。



身体検査なんて、
そんなのしなくたって、紫乃が間違いを犯すなんて思わない。



だけどそれをしないと
余裕がある大人の男のふりもできなくて……



この部屋に、
閉じ込めてしまいたくなる気持ちが勝ってしまう。




「かな、とっ……」


俺の首に腕を回し、
力いっぱい抱き着く。




「好きっ……。
 大好きっ……」




ああ……


なんか俺……



幸せだわ。
 
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