続・危険なキス
 
「紫乃ちゃん………

 ありがとうっ……」


あたしの返事を聞いて、笑った美香さんの瞳から大粒の涙が零れ落ちた。


美香さんは、確かに特別美人だとか、可愛いといったわけじゃない。

だけど、先生のことでこんなにもはしゃげるその姿は、きっと誰よりも可愛い女の子に見える。


そして、




「美香さん……

 頑張ってください」




微笑んで背中を押すあたしの笑顔は

きっと誰よりも醜いだろう。




心の中で、
先生にぶつかって、フラれればいいと思っている悪魔が潜んでいるから……。
 
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