金色・銀色王子さま






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龍之介は、時計をみた。
看板を両手で持ち上げると、馴れた手つきで入口にセットをした。


「りゅーのすけ♪」


フラッとした足取りで龍之介の前に現れたのは香織だった。表情を見る限りなんともない美人だが足取りはおぼつかない。
腰掛けエプロンで手の埃を拭くと、看板に突撃しそうになる香織の両肩を掴んで抑えた。


「なにしてんの?」

「なにって?んふ~、会いに来たの♪龍之介に」

「お、おいっ飲み過ぎだって。自力で立ってらんねぇのかよっ」


酔っぱらいの体はどんな華奢な体でも寄りかかられると倍以上重く感じる。
香織の腕が龍之介の首に回るとその重みに耐えられず必然と腰を支えなければならない。
大きめのニットにラフなパンツスタイルだが、華奢すぎる体をその腕に感じた。

抱き合うような姿は通りすがる人達の視線を集めて龍之介は早くこの状況をどうにかしたい。


「おいっ…自分でた…」


「…いや、離れたくないっ」
香織は小さく呟くと心なしかその腕に力を込める。


「これだから酔っぱらいは」

「酔ってないよ、私。ほんとに会いに来たんだから、龍之介に」
艶っぽくて力ない声を耳元で囁く。


「はいはい、分かったから離れて…」



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