好きなんて、言えるかよ。


その言葉で、私は一気に目が覚めた。


「放課後、非常階段に来てほしいって」


……!?

ぼーっとなんてしていられない。


「うん……」


私は返事をすると、すぐ非常階段に向かった。


嫌な事が起きなきゃいいんだけど……


非常階段に行くと、誠くんはもう来ていて

階段に腰を下ろしていた。


「遅くなってごめん……」


「ううん、こっちこそ急に呼び出してごめん」


そうやって、言葉を交わすと沈黙が生まれる。




< 180 / 327 >

この作品をシェア

pagetop