好きなんて、言えるかよ。
その言葉で、私は一気に目が覚めた。
「放課後、非常階段に来てほしいって」
……!?
ぼーっとなんてしていられない。
「うん……」
私は返事をすると、すぐ非常階段に向かった。
嫌な事が起きなきゃいいんだけど……
非常階段に行くと、誠くんはもう来ていて
階段に腰を下ろしていた。
「遅くなってごめん……」
「ううん、こっちこそ急に呼び出してごめん」
そうやって、言葉を交わすと沈黙が生まれる。