好きなんて、言えるかよ。


「仁菜にキスを拒否られた時

すごくショックだった。

大切にしたいって思ってても触れたくて

我慢出来るか分からない自分もいて

傷付けるくらいなら、


仁菜の前からいなくなった方がいいと思った。

それで、理由も言わずに別れて

他の人と付き合ったんだ」


今、誠くんはとんでもない事を言っている。

それは、

まだ誠くんが大好きな頃の自分が聞いたら

喜んでしまうような言葉。


「でも、無理だったんだ。


仁菜に彼氏が出来たって聞いた日から

お前のこと、気になって

押し込んでた気持ちが溢れるように出て


俺、何バカなことしたんだろうって思った……。

それで、手と触ったり中途半端なことした」


< 182 / 327 >

この作品をシェア

pagetop