好きなんて、言えるかよ。



『俺に対して、少しでも前みたいな気持ちがあるなら

考えてほしい』


この言葉のことだろう。


あの時は高村のことと、誠くんのこと

両方考えなきゃいけなくて

気持ちの整理が出来なかった。


本当は、今日高村に呼び出されて

話をして整理しようとしてたんだけど……。


私が話の途中でここに来てしまったから……


聞くことは出来なくなった。


話の途中で出て来て逆ギレして

高村、怒ってるかな……。


本当ごめんね。

でも、キスのことだけは許せなかったの。


「仁菜、俺のことまだ少し

考えてくれてるの……?」

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