好きなんて、言えるかよ。


そうやって言うと、


「…………。」


変に静まり返る保健室。

その雰囲気が嫌になって


「じゃあ、私もう帰るね……!

無事で良かったよ、お大事に!」


早口で言って、そこから出ようとしたら


「ねぇ、仁菜」


誠くんは私のことを引き止めた。

そして

「来てくれたって事は

期待してもいいってことだよね?」


ドクンー。

そんな言葉を投げかける。


期待……。


それはきっと、この前言った
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