不器用男子の、恋。
でも、もう何でもいい。
今は七星と向き合えるこれとないチャンスかもしれないんだ。
カッコ悪くても、すがってやる。
「好きな女にコクられて付き合えたと浮かれてたのに、1ヶ月でフラれて。ショック以外の何物でもねぇし。今も俺は七星のことが好きなんだよ。だから……」
……俺たち、やり直せねぇか?
言葉は喉まで出かかっているのに、出てくれない。
やり直してぇんだよ……っ!
「…………ウソッ!」
「……は?」
突然叫んだ七星を見ると、七星は大きな目をさらに大きくして、涙で濡れた瞳に俺を写している。
「いいい今、す、好きって……っ?わ、私?」
「……当たり前だろ?他に誰が」
「ウソ……っ、これ、夢っ?夢っ?」
七星が慌てている理由がよくわからなくて、俺は首を傾げてしまった。
でも、おろおろしている姿は殺人的なかわいさだ。
……たまんねぇ。
もうめちゃくちゃかわいくて、一気に我慢の限界が来た。