へたれ王子




そんな星河先輩の言葉に、あたしは緊張しながら「どうぞ!」と言った。

…良かった。なんだ、いつもの星河先輩じゃん。


そう思って星河先輩の後ろ姿を見つめるあたしに、星河先輩が「あ、そうだ」とまたあたしを見る。



「いつものアレ、書かなくていいんですか?」

「え?いつものって…」

「あの、ほら、熱何度とかどこが悪いかとか書く紙ですよ」

「…あっ!!」



星河先輩に言われて、あたしはその紙を慌てて山下先生の机の引き出しからそれを1枚取り出す。

忘れてはいけない。

保健室に来た人には必ず書かせないといけないのだ。



「はい、どうぞ」



あたしが星河先輩にそれを渡すと、星河先輩は軽く会釈をして椅子に座りながらそれに向かいはじめた。


あぁ、危ないところだった。

星河先輩に言われないと絶対気づかなかったよ。


っていうか…









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