【完】腹黒王子の一途な溺愛宣言






「心瑠、助けなさいよ!とか言ってましたけど、嬉しそうでした」



「なるほどな……」



松浦が颯希に無理やり一緒に帰らされた光景が目に浮かぶ。




「結季ちゃんと颯希くん、仲良しですね」



「そうだな」



アイツら、そのうち恋に発展しそうだ。



「あ、さっき撮った写メ、ケータイのホーム画面にしますね」



ホーム画面に設定したことを伝えるために、俺にケータイの画面を向ける。



「じゃ、俺もそうしよ」



と、ケータイをポケットから取り出して設定する。




「俺もした」



「えへへ、なんだかカップルみたいですね」



嬉しそうな心瑠。



心瑠はなにを考えてそんなことを言ってるんだ?
心瑠のことだから、とくに意味はないんだろうな。




「……青山くん、どうしたんですか?」



不安そうに俺の顔を覗き込む。



「……なんでもねぇよ」




今は俺のこと好きじゃなくても、いつか絶対……。
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