【完】腹黒王子の一途な溺愛宣言
「心瑠ちゃんってほんと鈍感なんだ……」
「ああ―――っ!!!颯希くん、こっちきて!」
結季ちゃんがいきなり大声を出したかと思うと、颯希くんを連行していった。
なんだったんだろう?
まぁ、仲良さそうだからいっか。
「はよ、心瑠」
「あ、青山くん!おはようです!」
そういうことか。
青山くんが来たから気つかってくれたんだね。
あ、そうだ!
青山くんに改めて昨日のこと……お礼言わないと!
「あの、青山くん!昨日はありがとうございました……!本当に助かりました」
「……別に?可愛い寝顔見せてもらったから、お互い様だ」
「……っもう!忘れてくださいよ~~っ」
もう、ほんといじわるだなぁ……。
でもそんなとこも好きなんだ。
キーンコーン―――
私たちの会話を遮るように、HRのはじまりのチャイムが鳴った。
あーあ、もう少し話したかったのに……。
休み時間ってなんでこんなに少ないのかな……。