【完】腹黒王子の一途な溺愛宣言
「彼女、結構ショックだったんじゃない?」
「まぁ……期待させないようにっていう俺の優しさだったんだけどなぁ……」
女心って難しい。
「……てか、野田ってシスコンだったよな?勇吾がカリンちゃんを相手にしなかったのが原因とかじゃ……」
「……ほんとだ。シスコンならありえるな」
「それに、野田の過保護はすごくて、妹に告ってきた男子に今後カリンちゃんには近づくな、って約束させるとか聞いたよ」
……そこまでの過保護なら可能性はあるな。
「よし、野田に思い切って言うしかないだろ!」
「放課後にでも言うか」
「じゃ、俺は結季ちゃんと帰るから頑張って~!」
「あっそ」
そこはついてきてくれないのかよっ。
まぁ、ここまでしてくれたんだから文句は言えないけど。
「頑張れよ、勇吾」
「あぁ」
俺と颯希は拳をぶつけた。
絶対、心瑠を助けてやる……。