【完】腹黒王子の一途な溺愛宣言





「変なクセだな」



青山くんはふっと微かに笑った。



「蒼空にこのクセ直せって言われるんですけど……どうしても蒼空とか結季ちゃんを見つけると抱き着いちゃって……」



なんでなんだろう……人に抱き着くと安心するんだよね。



「決めた」



青山くんが立ち止まって大きな声で言った。



「え?」



な、なんだろう……?



「心瑠を俺にしか抱き着けないぐらい、俺に夢中にしてやるよ」



「え……っ!?」



「心瑠を独占出来たみたいでいいじゃん?」



な、な、な、何を言ってるんですか!!?



私の胸の鼓動は加速する。



「あ、あの……っ」



「なに?動揺してんの?」



意地悪そうににやっと笑う。
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