悪態姫と小悪魔王子
毎度の事ではあるが

やはりムカついてしまう。

「桜田くん……」

私のイライラが

ピークになっている事を察したのか

奏が

先ほどよりも

もう少し大きい声で

桜田くんに呼びかける。

「あ…あの……姫ちゃんの話……!!」

すると

ようやく

奏の声に気付いたらしく

桜田くんが

奏の方に振り向く。

「奏たん何か言った?」

気付くのが遅かったな。

桜田くん。

もう

我慢の限界だ。

堪忍袋の緒が切れたぞ。

「桜田くん……」

「え、姫のん何か怒ってる……?」

あぁ

怒っているとも。

キミのその

不真面目さにな……。

「良い加減にしろーーーーッ!!!!」

この日

私の怒鳴り声は

学園中に響き渡ったらしい。
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