ぼくはネコ
金色の瞳
誰かがそばにいることが嬉しくて鳴き続けた僕は「うるさい」と言われた。

美味しいものをくれたのが嬉しくてゴロゴロと寄ったら「汚い」と言われた。

ほかにも「ノミがいる」とか「オシッコ漏らした!最悪!」とか。

ニンゲンの言葉の意味はわからなかったけど、僕はいっぱい「ありがとう」と鳴いた。

首筋を捕まれて、それが懐かしくてじっとしてると、僕を連れたオトコのニンゲンは白くて暖かい場所から外に出た。

僕が3日間いた場所。

3までしか数えきれないから、もっといた場所かもしれないけど。


「じゃあな」


高い場所から落とされて、にゃっと地面に尻餅をついた。

雨に濡れた地面に僕はポチャンと落ちた。
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