LOVE＆FANTASY 嗚呼、結婚！（加筆修正版）

　テキパキとこなす手際良さに、プロとしての風格を智子は目の当たりにするのだった。


　作業しながらなつみは口を開いた。


「良かったね智子。式に十分間に合って」


　智子は傍に置いてあるパイプ椅子に腰掛けた。


「朝一番にクルマですっ飛ばして来たからねぇ。まあ何とか間に合ったけど。ところで、一枝と小百合は？」

　美智代が代わりに教えてくれた。


「先に礼拝席に座っているかもよ。大学時代の仲間と一緒だから智子も早く行ってみたら？」


「誰が来ている？」


　今度はなつみが説明する。


「ええっとネェ。富川佑磨君と姶良さん、下田君、池上さん…」


　次々と出て来る人の名前に、智子は懐かしさを覚えた。