LOVE&FANTASY 嗚呼、結婚!(加筆修正版)
「数多くの若い男女カップルを誘惑して拉致して行くなんて、何のつもりなのかしら? 向こうの世界で怪物か何かの餌にでもするつもり?」


「失礼な事言わないで。私はただ、この地上界で不幸で苦しんでいる人たちに永遠の幸せを与えているだけよ。安住の地で心安らかに過ごしてもらう為に、色々とお世話させてもらっているって…」


 説明が終わらないうちに、エリナはズバッと言った。


「それは嘘ね」


「嘘じゃない」


「誤摩化したってダメよ。こっちは全て、分かっているんだから」


「あっそう。っで? 私をどうするつもりなの? 天上界へ連れて行って裁判にでも掛ける気?」


「サッサと自分の世界へ帰りなさい? 痛い目に遭いたくなかったら」


「アンタだって、自分の世界へ帰りなさいよ!」
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