LOVE&FANTASY 嗚呼、結婚!(加筆修正版)
第二章

元カノとの思わぬ再会

 後藤稔も社会人になってから仕事一筋で頑張って来たものだ。


 今やもう麻生里美と同じぐらい三十路に入っている稔。


 仕事も私生活も順調に行って、もっとも充実している時だった。


 平日の午後の時である。


 稔は会社近くの銀行に来ていた。


 昨日、自分の銀行口座に振り込まれた給料を別の口座に移し変える為に足を運んだのだ。


 全額そのまま下ろすのではない。


 毎月、いくらかの金額を引き出して別の口座に入れているのだ。


 その殆どが結婚式関係の費用とか、ハネムーンとかの旅費に当てる予定になっている。


 更に今日は給与振込み用口座の通帳が満杯になったから、新しい通帳を作らなければならない。
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