LOVE&FANTASY 嗚呼、結婚!(加筆修正版)
「それって本当!?」


「私は、嘘は、付きまっせーん」


「げー、そうなんだ!」


「うーん? 里美ってばぁ、ショック受けてるぅ?」


「別にぃ、ショックは受けていないけど」


 嘘である。


 内心では里美はショックを受けていた。

 素直に自分の心境を話せばイイのだけど、変に意地張って椿ちゃんには言うのをためらっていたのだ。


 こう言う電話でのやり取りで稔の結婚話しを聞いてはいたけど…


 直接、稔本人から教えられると改めてショックを受けてしまう。


「結婚…、するんだ…」


 思い出したように稔は自分のスマホを開いた。


「もう、会社に戻らなくちゃ。俺はもう、これで失礼する。ほんじゃ!」


 稔は挨拶もそこそこに、足早に立ち去って行った。

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