愛し*愛しの旦那サマ。


「ちょと!さっき、アンタの来訪の件はご丁寧にお断りさせていただいたでしょーがっ!」

『え~?俺と二人っきりがダメなんでしょ?理沙子が一緒ならノープロブレムってことで』


何だ、その勝手な解釈はっ!


そう思いながらも、来ちゃったものは仕方がない。

しかも、理沙子が一緒ということもあって、追い返すに追い返せないし。


「……とりあえず、開けるわ」


そう告げてオートロックを解除し、玄関へとむかいドアを開ける私。


「やっほ~、来ちゃった~」


お酒やつまみが入ったレジ袋を両手に、彼氏の家に突然来ちゃった女子的なノリの塚本。


「ねぇ、幸代、いいの?」


私と塚本のやりとりから空気を察して、理沙子が声をかけてくれる。


「いいよ……(理沙子モイルシ)どーぞ、あがってくださいな」


とりあえず、二人をリビングへとお通しする。


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