愛し*愛しの旦那サマ。

この頃。

私と臣くんは彼氏彼女の関係になってから、二年。

私が一人暮らしをしていたマンションを引き払って、臣くんの住むマンションに転がり込んでからは一年半という月日が経過していた。

ちなみに、愛の同棲生活が始まった理由は、臣くんと離れ離れで、なかなか寝付けない夜。ふらりと臣くんのマンションまで散歩して、部屋には訪問することなく、また自分のマンションにふらりと戻っていくという行動が一時マイブームになっていて、ある日の深夜、コンビニに出かけた臣くんとばったり鉢合わせしたことで、私の密かなマイブームが臣くんに知られてしまい、


「そんな気持ち悪い行動するくらいなら、マンション引き払ってこっちに住め」


と、言われたからという、ごくシンプルな理由……

そして、この時期、


「女からしたら、年齢も交際期間もそれなりに良い時期なんだろうけどね」

「いや、私は随分前から、いつでも婚姻届に判を押す準備は出来てるんだけど……」

「まぁ、男としては、まだ身を固めるにはちょっと早いかな、くらいの年齢だったりって感じ?」

「うーん……ほら、臣くんってもとがポーカーフェイスだからさぁ、その辺をどう思ってるのか、よくわかんないんだよねぇ」


そろそろ“結婚”という言葉を本格的に意識してきた私。

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