愛し*愛しの旦那サマ。


「だから、もういきなり俺の前からいなくなるなよ」


臣くんにそう優しい声で言われて、私の目からは、ますます涙が零れだしてしまう。


「お、み……く……」


声を震わせたまま、ぎゅうっと臣くんのシャツを掴む。


「聞きたいことがある時は、ちゃんと聞け」

「はい……」

「余計なことは鬱陶しいくらいに聞いてくるのにな」

「……」


よく考えると、確かにそれは事実だから臣くんに指摘されても仕方ない……

でも、臣くんがそう言ってくれて、良かったって思う。

臣くんの言葉で、気分が凄く楽になるんだから、不思議だ。


そうだよね。

勝手に想像して、溜め込んで、もどかしい気持ちでいても、結局は臣くんに迷惑かけちゃうんだよね。気になることがある時はちゃんと臣くんに聞かなきゃね……


では。

早速、改心して―…


「臣くん……藤枝さんのマンションに入って、なかなか出てきてくれなかったのはなぜでしょうか……」


一番、気になって仕方ないコレを聞いてみましょうか。


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