愛し*愛しの旦那サマ。
「―…何の話?」
「何の……って、だからですね、昨夜、酔っ払った藤枝さんを親切に部屋まで送ったにしても、出てくるまでの時間が長かったんですが……」
確かに、臣くんは簡単に他の女の誘惑に乗ってしまうような人じゃない。
だけど、あの秘書藤枝のことだから、酔った(フリ)に任せて、抱きついたりetc……で、あの巨乳を武器に臣くんに迫ってたりしてたんじゃないかって……
そんなことを思うと、私の目に届かなかった空白の数分の出来事が気になって仕方ないんです……
「部屋まで送った?」
「いや……やけに、長い間、マンションの中にいたみたいだから、そうかなって……」
「あのさぁ、」
「は、はい」
「お前が何を見て勝手に思い込んだかは知らないけど、マンション入って直ぐにあるエレベーターまで彼女を連れて行った後、俺は直ぐにマンションから出たけど」
「……」
直ぐにマンションから出タ?
ど、どういうこと?
確かに、昨日の夜、臣くんと秘書藤枝がマンションに入っていく姿を見て―…
そんな姿を見た私は、慌てて部屋を出て、下に降り―…
「っ!」
まさか、臣くん、私が必死に下へ降りている間に、Fマンションを出てたってことっ?!