愛し*愛しの旦那サマ。

その場限りの自己紹介。

毎度聞かれる似たような問い。この場の空気―…

どれも自分には性に合わない。

そして、そんな態度の俺に少し戸惑いながらも、


「えーっと……あ、ほら、もう少しで卒業でしょ?就職何処に決まったぁ?」


まだ声をかけてくる女に、


「なんで、アンタにそんなこと言う必要があるの?」


出てくるのは心境通りの言葉。

その結果、悪くなる場の雰囲気。

こうなる事を毎回予想出来るのだから、塚本も誘う相手を選ぶべきだろ。

改めてそう思っていると、


「じゃあ~、みんな揃ったことだし、席替えタイムと行きましょうか~!」


この空気を払拭しようとしてか、テンションを無駄に高くした塚本がお決まりの提案をする。

その後の塚本の動きは慣れたもので、席替えに向けて要領良く事を進めていく。

そんな塚本を見て、見習いたいとは決して思わないが、ある意味、感心はする。


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