アレキン義理兄と桜子の一ヶ月【短編】
だんまりとしていた桜子が、数枚の紙を取り出した。

「これって、小テスト?やな。現国に数学、英語と、化学。これがどないしたんや?」

桜子は小テストをアレキンに、チラッとしか見せなかった。

ほんの十秒も見せていない。


「お兄さん、このテストを見て笑いませんか?また、前みたいに馬鹿にしますか?私のこと」

桜子が持ってきおった、計4枚の小テスト。俺がバカにする?ってどうゆう意味やねん?


まだ下を向いて顔を隠している桜子の表情が伺えない。

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