襲撃プロポーズ-二度目の求婚-
「おーい!今帰った…」
「「「晴宗様!?」」」
「皆のもの!晴宗様がお戻りになられましたぞ!」
「晴宗様!お帰りを心より、心よりお待ちしておりました!」
晴宗が岩城氏のもとから帰城したその日。
彼を出迎えたのは愛しの妻…ではなくたくさんの家臣や女中。
そして凍えるような冷たい空気だった。
いつもと違うその空気に一瞬晴宗の足が止まる。
第一に聞こえてきたのはどこか焦ったような家臣の声で。
普段であればどんなに寒い日でも暖かく迎えてくれるはずのこの場所が、この日だけは何故かそうではなかった。