オフィスの甘い獣(ケダモノ)
私の相手は和さんで…



頼社長の寂しい顔は未だに離れないけど…


私は和さんとデートの待ち合わせ。


ハチ公の銅像を背にしながら、和さんの姿を人ごみの中から探した。



「ゴメンゴメン…佑月」



「…いえ…」



今夜は大切な話があると呼び出された。





「…ともかく…『渋谷ヒカリ』に入ろう…」



「はい…」




別方向に行く雑踏をかき分けるように駅から見える『渋谷ヒカリ』の建物を目指して歩いた。




「『渋谷ヒカリ』に用事ですか?」




「…君に指輪をプレゼントしようと思って…」



「指輪っ!!?」



思わず大声を出してしまった。

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