もう一度愛してくれますか?
「はぁー…この病気、治ること無いよね…」



「…とりあえず、薬で抑えとけば今は安心だよ。」



「そ…だよね…。」



でも、この病気はだんだん悪化していくタイプだ…


美月の体が心配でたまらない。



そして…



俺はどーしても、美月の両親を許せない。



何で、捨てたんだよ。



あんなに可愛がっていたのに。



今でも鮮明に覚えてる。



俺が、嫉妬するほど…誰もが憧れるような、幸せな家族。



毎日笑顔で、



自分の家に居ても楽しそうな笑い声隣の家から絶えない、そんな



仲のいい家族だった。



なのに、どうして。



どうして、捨てた?



あんなに楽しそうな笑い声は全て、偽りだったのか?



ずっと嘘を重ね続けていたのか?



いつになっても信じられねぇ。



あんなに大好きだった、美月の両親は



今では俺の一番嫌いな人達。



こんな理不尽な世界が悲しすぎて



たまに目をそらしたくなる。



だけど、なによりも悲しいのは美月本人



俺の何倍も悲しんだだろうに、



一回も泣かなかった。



だけど、俺は知ってる。



美月が夜、一人で泣いていること。



…おじさん、おばさん…今なにしてるの?



美月が心の中で叫んでいるんだよ?



知ってる?



病気を持った…心臓病を持った、美月の悲しさを



知ってるの?



美月が毎日…おじさんとおばさんを…悲しい目で待っているのを



愛してたんじゃないの?



愛されていたんじゃないの?



美月は優しい奴だから、お前らの事を憎まず、信じ続けてるんだよ?



その優しさを受け入れる事さえ考えないのか?



美月…



血は繋がっていないけど…



恋人でもないけど…



俺はずっと



お前を守り続ける。
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