御劔 光の風3
食欲が細くなった為か、彼女の印象を儚いものに感じさせた。
「そういえば、ナルから茶会に参加してほしいと言伝てを預かった。」
「本当?楽しみね!」
嬉しい報せにリュナは屈託のない笑顔を見せる。
レプリカの用意した椅子に座ると、カルサは手にしていた数冊の本をリュナの手元に置いた。
「掃除していたら出てきたらしい。小さい時に母が聞かせてくれた本だ。」
その言葉を聞いて本に触れようとしていたリュナの手が止まる。
「母上様…先代の女王陛下ですか?」
リュナの問いにカルサは笑顔で頷いた。
珍しいのは本だけではない、カルサが親の事を口にするのがまさにそれだったのだ。
幼い頃に他国を訪問中事故で亡くなった両親、カルサが彼らの話を自分から口にすることは今までなかった。
多くの国民から愛されていた先代の両陛下、突然の訃報と共に新たな王となった幼いカルサの存在は皆を驚かせた。
今でこそ収まったものだが、物腰柔らかな先代とは違いカルサは厳しいと批判の声も多かったのだ。
まるで氷の様な王様だと。
「そういえば、ナルから茶会に参加してほしいと言伝てを預かった。」
「本当?楽しみね!」
嬉しい報せにリュナは屈託のない笑顔を見せる。
レプリカの用意した椅子に座ると、カルサは手にしていた数冊の本をリュナの手元に置いた。
「掃除していたら出てきたらしい。小さい時に母が聞かせてくれた本だ。」
その言葉を聞いて本に触れようとしていたリュナの手が止まる。
「母上様…先代の女王陛下ですか?」
リュナの問いにカルサは笑顔で頷いた。
珍しいのは本だけではない、カルサが親の事を口にするのがまさにそれだったのだ。
幼い頃に他国を訪問中事故で亡くなった両親、カルサが彼らの話を自分から口にすることは今までなかった。
多くの国民から愛されていた先代の両陛下、突然の訃報と共に新たな王となった幼いカルサの存在は皆を驚かせた。
今でこそ収まったものだが、物腰柔らかな先代とは違いカルサは厳しいと批判の声も多かったのだ。
まるで氷の様な王様だと。