ツンデレくんをくれ!
たぶん、「好き」と言うだけだったらこんな恥ずかしい思いはしなかった。


キスという行動を伴ってしまったから、顔も見れないほどになってしまったのだ。


でも、止められなかった。


キスしたいと思ってしまった。


大好きで、離れたくなくて、触れたくて、一世一代とも言える行動をしてしまった。


あの時、キスしなければこんな恥ずかしくなかったのだろうか。


こんなに後悔の念に駆られて、中出を避けるようなことにならずに済んだのだろうか。


あたしは、あの時どうすればよかった?


行動しなければ後々後悔するというけれど、それは行動の度合いにもよるだろう。


キスなんて、偽物の彼氏にするものじゃなかった。せめて抱きしめるくらいにしておけばよかったのだ。もしかしたら突き飛ばされたかもしれないけど。


今まで失恋しか経験したことがあたしが好きな人に今までにないくらい近づけて、調子に乗ってしまったのかもしれない。


本当にごめんなさい。中出、キスしちゃってごめんなさい。


こんなことなら、全力で拒否してくれればよかったのに。


拒否してくれたら、ごめんで済んだのに。


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