凪とスウェル
職員室に着くとすぐ、校長先生のところへ案内されて挨拶を交わした。


その後、あたしの担任になる吉村先生を紹介された。


歳は40代くらいだろうか？


体育の先生らしいから、ちょっと熱くてうっとうしいかもしれないな…なんて心の中で思ったりした。


「じゃあ早速、教室に行こうか」


吉村先生の後ろに付いてさほど長くない廊下を歩いていると、先生の姿を見て慌てて教室に駆け込む男子生徒達の姿が見えた。


先生がとある教室の前で立ち止まる。


「キミの教室はここ。2年1組だよ。じゃあ、呼んだら入って来てね」


「はい」


そう言って先生は教室へと入って行った。


廊下の窓から外を眺めてみる。


見慣れない景色に少し不安が押し寄せて来た直後、ワァッと教室の中が急に賑やかになった。
< 19 / 733 >
表紙・目次

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop