凪とスウェル
「俺…、なんで生まれたんだろ」


「え…?」


「時々思うんだ。

俺、なんでここにいるんだろう。

何のために生きてるのかなって」


隆治の言葉に、あたしは目を見開いた。


「時々、すげーむなしくなるんだ。

マジ、消えたくなるんだ…。

そんな時、どうしていいか、わからない…」


隆治の瞳に、涙が溜まっていく。


「捨てるくらいなら、どうして産んだんだよっ。

それだったら最初から、産まないで欲しかった…」


隆治は膝を抱えて、顔を伏せた。

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