凪とスウェル
あたしは布団から跳ね起きて、1階へと駆け降りた。


下に降りると、おばあちゃんの姿はなかった。


「母さん、おばあちゃんは?」


「もうとっくに八神さんの家に行ってるわ。

多分、近所の人がみんな駆けつけてるはずよ」


「母さん。

あたし、どうしたらいいの?

隆治が…、隆治が心配だよ…っ」


「落ち着いて、すず。

今、あんたが行っても邪魔になるだけだから」


「でも…っ」


突然おじいちゃんが亡くなって、隆治が今どういう思いでいるのか、あたしは心配でたまらない。


「とにかく連絡を待ちましょう。
ね…?」


あたしはへなへなとその場にしゃがみ込んだ。


「隆治…」


隆治を思うと、あたしは胸が引き裂かれそうだった。
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