凪とスウェル
おばあちゃんと離れて暮らし始めて3年以上も経つと、


厳しい監視がないのもあって、あたしはすっかりガサツな女に戻っていた。


お父さんはあまり口うるさくないタイプだから、父娘で自由気ままに、いい加減な生活をしているというわけだ。


「じゃあ、行って来る」


「はい。行ってらっしゃーい」


今朝も朝食を食べずに、お父さんは会社に行ってしまった。


あたしもこうしちゃいられない。


今日は1時限目から授業の日なのだ。


クローゼットからラフな服を選び、ささっと着替える。


顔を洗い、髪をとかし、昔とは違うナチュラルメイクをして、あたしはマンションを飛び出した。
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