凪とスウェル
3校受験した大学は、ありがたいことに全て合格したので、一番ランクの高かった大学へ行くことに決めた。


自宅からもその大学が一番近かったし、アクセスも便利なので、色々と好都合だった。


それより何より、そこは女子大だったから、変に面倒なことが起こることもなくて。


だからこの三年間は、ひたすら勉強に打ち込んだ。


就職先ももう決まっているし。


あとは卒業に向けて、単位取得や卒論を頑張るのみだ。


「すずちゃーん!」


大学に到着すると、キャンパス内のいつものベンチに腰掛けている友人が、あたしに向かって大きく手を振る。


「おはよー」


「なんとかギリギリ間に合ったね」


「いつものある?」


「あるある。

今日はすずちゃんの好きなエッグベネディクト入りだよ」


「やった~!ありがとう。じゃあ、お昼にね」


「うん。また食堂で」


友人に手を振り、あたしは自分の学部の講義室へと走った。
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