やくたたずの恋
「まぁまぁ、横田先生」
 影山社長は宥めるような声を上げ、ハゲ上がった頭を更に光らせた。
「『恋はあせらず』って歌もあるじゃないですか。これだけ可愛い雛子ちゃんのことだ。何度か会いに行けば、うちのバカ息子だって、そのうちコロっといきますよ!」
 ……だといいんですけど、それはいつでしょうか?
 雛子は心の中で、影山社長に問い掛ける。
 やはりそれは、私が見事Cカップになった時でしょうか? それとも、恭平さんの巨乳好きに終わりが見えた頃でしょうか?
 雛子の脳裏に、悦子の巨大な胸がまたもや浮かぶ。そして悦子だけでなく、あの部屋にぞろぞろとやって来た女たちも、みんな見事に巨乳だったことを思い出した。
< 36 / 464 >

この作品をシェア

pagetop