ワガママ狼男と同居始めました。




「……何……?」


小野寺くんはソファの上にねっころがりながら、テレビを見ている。


「お前、あの地味なやつらと班組んだの?」

「……別に地味じゃないよ。鈴木くんは生徒会会計やってるし……。」

「そういう『地味』じゃなくて。」


「小野寺くんだって派手な子と組んだでしょ?
人は自分に見合った人と組むんだよ。」


「ふぇー……。」


「……それに私は派手だから好きになるって訳じゃないしね。結局目立つ目立たないは他人の価値観混ざってるし。」


さっきまでテレビを見ていた小野寺くんが起き上がり、私を見る。


「つまりはお前、鈴木くんが好きなわけだ。」


全然分かってないし……。


「違うよ。もうご飯作るから。」


「あ、おいおい!」

小野寺くんが呼び止めたので、私は足を止める。



< 19 / 243 >

この作品をシェア

pagetop