ワガママ狼男と同居始めました。
「……何……?」
小野寺くんはソファの上にねっころがりながら、テレビを見ている。
「お前、あの地味なやつらと班組んだの?」
「……別に地味じゃないよ。鈴木くんは生徒会会計やってるし……。」
「そういう『地味』じゃなくて。」
「小野寺くんだって派手な子と組んだでしょ?
人は自分に見合った人と組むんだよ。」
「ふぇー……。」
「……それに私は派手だから好きになるって訳じゃないしね。結局目立つ目立たないは他人の価値観混ざってるし。」
さっきまでテレビを見ていた小野寺くんが起き上がり、私を見る。
「つまりはお前、鈴木くんが好きなわけだ。」
全然分かってないし……。
「違うよ。もうご飯作るから。」
「あ、おいおい!」
小野寺くんが呼び止めたので、私は足を止める。