ワガママ狼男と同居始めました。




「せっかくこんな森まで来たんだから遊びたいよね……。」

「ホントだよー!」


林間学校と言う名前にふさわしく、私たちはこの美しい自然の中でガリガリ勉強をするのだ。

進学校も考えものだ……。



「ねぇねぇ、2時間くらい休み時間だしさ。ラウンジとか森の中とか行かない?」

「いーね!!」


私たちは外に出て、森の中を歩く。

お金ないし、遠出する暇もないし、森の中に来る機会なんて滅多にないからすごく珍しい。


しばらく歩き回っていると、反対方向から数人の男子が歩いてくるのが見えた。


志木たちだ。


「岡田さんたちも散策?」

「うん!」


志木と岡田ちゃんが話し出す。


おんなじ部屋の人たちと来ていたみたいで、霧島くんもいた。


「ねぇみんな!小野寺くんたちと一緒に行かない?」

「え、いいけど……。お、小野寺くんたちもう向こうまで行ったんでしょ?」

「別にいいよ。」


いつもと違う志木に不覚にもドキッとしてしまった。




< 23 / 243 >

この作品をシェア

pagetop